皮膚に痛みやかゆみ、赤いブツブツが出現している場合、帯状疱疹ウイルスが悪さをしているかもしれません。
帯状疱疹ウイルスは体内に潜伏しており、免疫力が低下することで発症してしまいます。
また、リウマチを治療中の方は帯状疱疹にかかりやすくなるため、注意しなければいけません。
帯状疱疹が生じる原因や予防法を理解し、対策できるようになりましょう。
この記事では、帯状疱疹の症状や原因、治療方法などを解説します。
予防に有効な「ワクチン接種」についてもご案内しますので、ぜひ最後までご覧ください。
■帯状疱疹とは
帯状疱疹は、いわゆる「水ぼうそう」と同じウイルス性の病気です。
50歳を過ぎた方は発症しやすくなり、80歳までには約3人に1人が発症するとされています。
この章では、帯状疱疹の症状や原因、治療について詳しく見ていきましょう。
◎帯状疱疹の症状
帯状疱疹にかかると、以下のような症状が出現します。
- ・皮膚の痛み
- ・かゆみや違和感
- ・皮膚の赤みや腫れ
- ・水ぶくれ
- ・発熱
- ・リンパの腫れ
帯状疱疹の初期には皮膚の軽い痛みや違和感、かゆみなどが見られます。
皮膚の赤み・腫れの数日前から痛みやかゆみが出現し、徐々に帯のように水ぶくれが形成され、痛みも強くなる場合が多いです。
水ぶくれは時間が経つと破裂し、かさぶたになって徐々に治ります。
皮膚の症状は3週間~1ヶ月ほどで落ち着きますが、その後も神経痛が残る(帯状疱疹後神経痛)方もいるため、医師から許可が出るまで治療を続けることが大切です。
◎帯状疱疹の原因
帯状疱疹は「疲労」や「加齢」「ストレス」などにより、免疫力が低下することが原因とされています。
日本人の成人のうち90%以上の方は帯状疱疹ウイルスを持っているといわれており、免疫力が低下すれば発症してしまう可能性があるのです。
高齢の方はさらに発症リスクが高まるため、生活リズムや栄養管理、日頃のストレスに気を付けて生活しましょう。
また、特定の病気を治療中の場合、帯状疱疹にかかりやすくなります。
糖尿病や膠原病などにかかっている方は、一般の方よりもなお注意しましょう。
◎帯状疱疹の治療
帯状疱疹は、抗ウイルス薬を内服することで症状の緩和と悪化の防止を図ります。
内服薬で効果がみられない場合、入院して治療することも手段の1つです。
点滴を使用し、継続的に薬物を投与することで、症状の緩和を図ります。
治療はなるべく早期に開始したほうが効果的なので、症状が出たら早めに医療機関を受診し、検査を受けましょう。
■関節リウマチ治療中の方は帯状疱疹になりやすい
関節リウマチを治療中の方は、帯状疱疹になりやすくなる点に注意しましょう。
関節リウマチの症状を抑える「抗リウマチ薬」の中には、帯状疱疹の発症リスクを高めてしまう種類のものがあるためです。
特に「JAK阻害薬」を使用している場合、帯状疱疹の発生率はおよそ2~4倍にもなるといわれています。
関節リウマチの治療薬を使用している方で、体に痛みや熱、かゆみが出現した場合は、すみやかに担当医へ相談してください。
■帯状疱疹はワクチンで予防できる
帯状疱疹はワクチンを接種することで発症を予防できます。
予防ワクチンには「生ワクチン」や「不活性ワクチン」など種類があり、体質や状況に合わせて選択可能です。
特にリウマチ治療中の場合は生ワクチンを使用できないため、不活性ワクチンが選択肢となります。
『えさき整形外科リウマチ科』では、帯状疱疹の予防ワクチンとして「シングリックス」を採用しています。
シングリックスには帯状疱疹の発症と重症化を予防する効果があり、リウマチ治療中の方でも使用可能です。
リウマチを治療中の方で、体に痛みやかゆみ、腫れなどを感じた場合は、すぐにご相談ください。
■帯状疱疹でお悩みの方は整形外科へご相談ください
帯状疱疹は早期の治療開始と、発症を予防することが重要な病気です。
高齢になるほどリスクは高くなるため、50歳を過ぎた方は早めにワクチン接種を検討し、医師へご相談ください。
『えさき整形外科リウマチ科』では、帯状疱疹の治療・予防を受け付けております。
ワクチン接種や症状に合わせた治療を提供し、いち早く帯状疱疹を改善するサポートをさせていただきます。
また、帯状疱疹に限らず、関節リウマチに関連する疾患のご相談も受け付けております。