日常的にスポーツを行う方は、さまざまなスポーツ障害を経験する場合があります。
早く練習や試合に復帰したいものの、なかなか改善せず、もどかしい思いをしている方もいるのではないでしょうか。
そのような場合「PRP療法」を行うことで、スポーツ障害からの早期復帰を目指せるかもしれません。
この記事では、スポーツ障害に対してPRP療法を行うタイミングや、実施する際の注意点を詳しく解説します。
目次
■スポーツ障害の治療法「PRP療法」とは?
PRP療法とは、血液に含まれる成長因子(せいちょういんし)を利用し、けがをした組織の治癒(ちゆ)を促す「再生医療」の一種です。
PRPとは血液中の「多血小板血漿(たけっしょうばんけっしょう)」のことであり、身体に傷が付いた際に傷を修復する作用を持つ成分を指します。
血液中からPRPを採取し精製してから患部へ注射し、炎症や損傷の回復を促すのが、PRP療法の仕組みです。
慢性的なスポーツ障害では「早く練習に復帰したい」「試合に出たい」と思っても、なかなか症状が改善しない場合もあります。痛みやその他の症状をいち早く改善し、スポーツへの復帰を目指す方はPRP療法を受けるのが治療の選択肢となるでしょう。
PRP療法の効果や流れについては『スポーツなどでの膝・肘の痛みを早く治す「PRP療法」とは?』の記事で詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。
■PRP療法が適応となるスポーツ疾患
PRP療法の適応となる主なスポーツ疾患には、以下のような種類があります。
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・野球肩
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・野球肘
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・テニス肘
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・ランナー膝
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・ジャンパー膝
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・アキレス腱炎
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・半月板損傷
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・足底腱膜炎
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・肉離れ
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・筋挫傷(捻挫) など
PRP療法はさまざまなスポーツ障害に適応するため、スポーツの種目を問わず受けられる治療です。
関連記事:野球で肩や肘が痛い…「野球肩・野球肘」の治療や症状について
■スポーツ障害でPRP療法を行うタイミング
スポーツ障害におけるPRP療法は、早くから治療を受けることでスポーツへの早期復帰が期待できます。
PRP療法の作用は「自己治癒力を高める」ことであり、治療直後にけがや不調が劇的に改善する訳ではありません。
一般的な治療期間よりも早く復帰できる場合が多いものの、効果が現れるまではある程度期間が必要になります。
PRP療法が適応となる診断を受けた段階で治療を受ければ、安静や運動量を落とす期間を短縮できるでしょう。
また、一定期間、薬やリハビリを続けたものの効果が現れなかった場合もPRP療法を検討するタイミングになります。
治療が身体に合わない、治療効果がけがの回復に追いつかないなどの理由から、治るまで時間がかかる方もいるためです。
早期に始める場合も、後から検討する場合も、PRP療法を受けるべきか医師と相談して決めるとよいでしょう。
■スポーツ障害でPRP療法を受ける場合の注意点
スポーツ障害に対してPRP療法を行う場合、以下の点に注意しましょう。
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・治療中や治療後に痛みを感じる場合がある
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・注射した場所からまれに感染症になる場合がある
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・治療後数日間は運動すると痛みが強くなる場合がある
PRP療法を患部へ注射する際や、治療が終わってからしばらくの間は、患部に痛みを感じる場合があります。
時間が経つと痛みが落ち着く場合がほとんどですが、痛みが引かない場合は医師へ相談することが大切です。
また、ごく稀ではありますが、採血や注射の際に感染症が起こる可能性があります。
免疫機能が低下している方や、体調不良を感じている方には治療を行えない場合もあるため、事前に医師へ知らせてください。
さらに、注射後数日間は運動中に強い痛みを感じる可能性もあります。
痛みが出ても治療効果には影響がありませんが、あまりにも強い場合は運動を中止し、医師に相談してください。
■PRP療法はどこの整形外科でも受けられるの?
PRP療法をはじめとする再生医療は、厚生労働省から認可を受けた施設でなければ受けられません。再生医療が臨床に取り入れられたのは比較的最近のことであり、安全に治療を行うために、手続きが済んでいる整形外科でしか行えないのです。
反対に言えば、登録が済んでいる整形外科は、再生医療に関する設備や知識・技術が整備されており、安心して治療を受けられるということでもあります。
当院『えさき整形外科リウマチ科』は、スポーツ障害でPRP療法を検討している方に対し、効果や流れを丁寧に説明したうえでPRP療法を実施しています。
再生医療に興味があるけれど、安全に受けられるか不安に感じている方は、当院まで気軽にご相談ください。
■スポーツ障害を早く克服したい方はPRP療法もご検討ください
スポーツ障害を治療するには長い期間が必要となる場合があります。
リハビリや薬を試しても効果が見られない方や、慢性的な痛みや不調でもどかしい思いをしている方は、PRP療法を行うのも選択肢の1つです。
早期のスポーツ復帰を希望されている方は『えさき整形外科リウマチ科』でまずはお気軽にご相談ください。