手や指の関節の変形、足の痛みや腫れなどがある場合、関節リウマチを発症しているかもしれません。
関節リウマチは早期の発見や治療開始が重要な病気であるため、特徴や症状を理解しておくと安心です。
この記事では、関節リウマチの症状や原因、発症しやすい関節などを解説します。
目次
■関節リウマチとは?
関節リウマチとは、身体の関節に炎症が起こり、腫れや痛み、熱っぽさなどが生じる病気です。
男性よりも女性に多く、特に20~50歳ごろに発症する方が多いとされています。
関節リウマチは手や足の関節から発生し、悪化すると膝関節や股関節、肩関節などの大きな関節にも炎症が起こり始めます。
身体を動かしたり力を入れたりする度に痛みを感じるようになり、日常生活に支障が出るようになる場合があります。
人によっては自力で歩くのが難しくなり、手術や入院治療を受けなければいけなくなるため、早期の発見と対処が重要です。
■関節リウマチの症状
関節リウマチでは、手や足を中心とし、全身の関節へ以下のような症状が現れることがあります。
・圧痛
・熱っぽさ
・赤みや腫れ
・動かしにくさ
・変形や脱臼
これらが生じることにより、身の回りのことや日常生活に大きな支障が出る場合があります。
たとえば、手や指の関節の痛みや動かしにくさから箸が使えなくなったり、重いものを持ち上げられなくなったりします。
足や膝、股関節に発生した場合は、長時間歩くのが難しくなったり、階段の昇り降りができなくなったりするでしょう。
関節の破壊や変形が進むと寝たきりになる場合もあり、入院や手術が必要になる方もいます。
杖やサポーターを使用して日常生活を送りやすくしたり、痛み止めや炎症を抑える薬を使用したりして、進行を抑えながら日常生活の自立を維持する必要がでてきます。
■関節リウマチの原因
関節リウマチの詳しい原因はわかっていません。
これまでの研究では、免疫細胞が自分の細胞を攻撃してしまう「自己免疫疾患」であると言われています。
また、関節リウマチの発症には「遺伝的要因」が関わるとも言われています。
近親者に関節リウマチの方がいる場合は、一般の方よりも発症リスクが高いとされています。そのため、初期症状に早く気づくための意識が大切です。
※必ず遺伝するわけではありません。
さらに、喫煙が発症や症状の悪化に関わるとも言われています。
■関節リウマチになりやすい部位
関節リウマチには、発症しやすい部位があると言われています。
特に発症しやすい部位は以下です。
・手
・手首
・手の指
・足
・足の指
なお、関節リウマチの特徴として、左右対象の関節に症状が出現することがあげられます。
どちらか一方の関節に出現することは稀であり、手や指、足などに発生するほかの病気と見極めるポイントです。
また、上記の関節のほかに、以下のような関節にも発生する場合があります。
・膝
・肩
・肘
・足首
・股関節
いずれの場合も両側に変形や炎症が出現するため、違和感や痛みを感じた場合は早めに病院を受診して相談するようにしましょう。
■関節リウマチは合併症にも注意が必要
関節リウマチになると、関節の変形や炎症のほかに、さまざまな合併症が出現する場合があります。
・血管の炎症
・胸の痛み
・心臓の炎症
・息切れ
・リンパの腫れ
・粘膜の乾燥
・骨粗しょう症
関節の治療だけでなく、血管や心臓などの治療が必要になる場合もあるため、放置せず治療を受けることが重要です。
■関節リウマチの治療法
関節リウマチの治療は「薬物療法」が主体となります。
炎症や痛みを抑えるだけでなく、関節の変形や破壊が進むのを防ぐためにも、薬物療法はかかせません。
また、生活習慣に気を付けることも、症状の進行を抑えるのに重要です。
食事内容に気を付けたり、適度な運動を習慣づけたりし、体重を維持して関節への負担を減らすのも治療の一環です。
さらに、安静中や入院中にはリハビリを実施するのも、身体の機能を維持するのに役立ちます。
薬や生活習慣の調整、リハビリでは補えないほど関節の変形と破壊が進んでしまった場合、手術で関節を整えることもあります。
■関節リウマチかな?と思ったら整形外科で検査を受けましょう
関節の変形や炎症からリウマチを疑う場合、早めに整形外科を受診することが重要です。
早期の発見と治療開始で症状を抑えられれば、関節の機能を維持し、自立した生活を送り続けられる可能性も高くなります。
少しでも「おかしいな?」と感じたら、早めに整形外科を受診して検査を受けましょう。
『えさき整形外科リウマチ科』では、関節リウマチの専門医が適切な検査や治療を提供しています。
痛みや違和感などを感じている方は、お早めに当院へご相談ください。