
「膝が痛むけど、まだ病院に行くほどではないのかな?」
このように考え、膝の痛みを放置している方もいるのではないでしょうか。
膝の痛みは、関節に炎症や変形が起きているサインかもしれません。
放置すると「ロコモティブシンドローム」という状態になり、介護が必要な身体になってしまう可能性もあるため、注意が必要です。
この記事では、膝の痛みで病院に行くべき理由や、膝の痛みとロコモティブシンドロームとの関係について解説します。
目次
■膝の痛みは「変形性膝関節症」の可能性がある
慢性的な膝の痛みを抱えている場合、よくある痛みとして変形性膝関節症が生じている可能性があります。そのため、早めに病院で検査を受けましょう。
変形性膝関節症は、膝関節の軟骨が擦り減ったことで、関節の痛みや腫れ、変形が生じる病気です。
変形性膝関節症になると、痛みや関節の変形から、立ったり歩いたりするのが難しくなる場合があります。重度のケースでは、杖や車椅子なしでは移動できなくなってしまう場合もあるため、放置せずに病院を受診することが大切です。
■変形性膝関節症は「ロコモ」の原因の1つと言われている
変形性膝関節症は、放置していると「ロコモティブシンドローム」へ進行する可能性があります。
ロコモティブシンドローム(以下、ロコモ)とは、筋肉や関節などの障害により、自力で移動する能力が低下した状態を指す言葉です。
ロコモは、国内の要介助・要介護の原因として、多い割合を占めているとされています。
杖や車椅子、家族に頼らなければ生活できなくなる可能性があるため、注意が必要です。
■ロコモになると起こる日常生活の問題点
ロコモになると、日常生活において、以下のような問題点が生じることがあります。
-
・買い物や通院が困難になる
-
・自分の身の回りの世話ができなくなる
-
・ケガをしやすくなる
ロコモになると、身の回りのことをするための移動や、買い物、通院などに必要な移動が難しくなるケースも。
一人で生活するのが困難になり、将来的に介助や介護なしでは生活できなくなってしまう可能性があるため、あらかじめ予防しておくことが大切です。
また、ロコモに当てはまる方は、バランス能力が低下しているため、転倒などによるケガが起こりやすくなります。
いつまでも自分の脚で歩き、健康に生活し続けるためには、膝関節の痛みや変形を放置しないことが大切なのです。
■ロコモを予防するために重要な膝の治療
ロコモを予防するために、整形外科で行う膝の痛みの治療法には以下のようなものがあります。
-
・薬物療法
-
・リハビリテーション
詳しく解説していきます。
◎薬物療法
膝の痛みを治療するために、痛み止めや湿布、注射などの薬物療法を行う場合があります。
特に、変形性膝関節症では、関節内部の炎症を抑えるために、痛み止めやヒアルロン酸の注射を行う場合が多いです。
痛みが落ち着けば歩くことが負担に感じにくくなり、筋肉や関節の機能を保ちやすくなります。膝の痛みによって、身の回りの世話や外出に支障が出ている場合は、薬物療法で症状をやわらげるのも1つの治療法です。
◎リハビリテーション
リハビリテーションは、膝の痛みを緩和するだけでなく、ロコモを予防するのにも適した治療です。
低周波治療によって痛みをやわらげたり、膝のストレッチやトレーニングを行ったりすることで、膝の機能を保つことが可能です。
また、膝関節の動きを保つことや、筋力のトレーニングを行うことは、ロコモの直接的な予防方法とも言えます。
■膝の痛みが長引いているなら「APS療法」も選択肢の1つ
治療を行っても膝の痛みが改善しない場合は、再生医療の「APS療法」を試すのも選択肢の1つです。
APS療法とは、自分の血液から取り出した「タンパク質」を精製して患部に注射し、自己治癒能力を促進する治療法です。
他の治療で効果が見られなかった方も、APS療法で膝の痛みを改善できる可能性があります。膝の痛みがなかなか治らない場合は、APS療法も検討してみてください。
関連記事:切らない・手術をしない膝関節症の治療|「APS療法」とは?
■膝の痛みは早期に治療してロコモを予防しよう
膝の痛みを放置していると、膝関節の変形や歩行能力の低下など、さまざまな問題が生じる可能性があります。
将来的にロコモが進行し、介護なしでは生活できなくなってしまう可能性もあるため、膝の痛みを感じたら、早めに病院を受診しておくと安心につながります。
『えさき整形外科リウマチ科』では、変形性膝関節症の治療や、ロコモに関する相談を受け付けています。
当院では薬物療法やリハビリテーションに加え、APS療法も取り扱っており、患者さま一人ひとりの状況に合わせた治療を提案可能です。膝の痛みにお悩みの方は、ぜひ当院へご相談ください。

