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その膝の痛み、湿布で乗り切って大丈夫ですか?
立ち仕事や家事のたびにズキズキ痛む膝を、市販の湿布や痛み止めでしのいでいませんか。「仕事は休めない」というお気持ち、よくわかります。ただ、その痛みの陰に注意したいサインが隠れていることも。受診を考える目安と、当院での検査・治療の流れをわかりやすくお伝えします。
この記事の要点まとめ
- 湿布や市販薬を使い続ける前に、期間の目安や成分重複などの注意点を確認しましょう
- 熱感・腫れ・水が溜まる感覚などのサインがあれば、早めのご相談をおすすめします
- レントゲンとエコーによる検査に基づき、手術を前提としない保存療法をご提案しています
湿布や市販の痛み止めを使い続ける3つのリスクと「受診のデッドライン」

痛みが和らぐと、つい市販薬だけで様子を見たくなりますよね。ただ、使い方によっては気をつけたい点もあります。ここでは知っておきたいリスクと、受診を考える目安を整理してみましょう。
市販の飲み薬と湿布の併用は要注意!消炎鎮痛成分の重複リスク
市販の飲み薬にも湿布にも、ロキソプロフェンやイブプロフェンといった消炎鎮痛成分が含まれていることがあります。同じ系統の成分を内服薬と湿布で同時に使うと、成分が重なり、胃部不快感などの胃腸障害や腎機能への負担につながる可能性が指摘されています。「効かないから」と量や種類を増やすのは、少し慎重になりたいところ。併用する場合は、事前に薬剤師や医師に相談することをおすすめします。
「痛みが和らぐ=治った」ではない!変形性膝関節症が進行する仕組み
湿布や痛み止めが担うのは、あくまで炎症と痛みを一時的に抑える役割です。すり減った軟骨や関節の変化そのものを元に戻すものではありません。痛みが軽くなったからと無理を重ねると、気づかないうちに変形性膝関節症が進むこともあります。痛みが繰り返す、だんだん強くなる——そんなときは、根本の状態を一度確認しておくと安心でしょう。
市販薬は何日まで?医師がすすめる「受診すべき日数のデッドライン」
市販薬の使用期間の目安として、多くの製品の説明書きにも「5〜6日使っても症状がよくならない場合は使用を中止し、相談を」といった趣旨の記載があります。膝痛でも、市販の湿布や痛み止めを使い始めておおむね2週間経っても改善しない、あるいは悪化していくときは、自己判断を続けず整形外科の受診を検討したいタイミングです。早めに状態を知っておくことが、その後の選択肢を広げてくれます。
今すぐ整形外科を受診すべき膝の「4つの危険サイン」

膝の状態によっては、早めの受診を考えたい症状があります。ご自身の膝の様子と照らし合わせてみてください。
熱感・赤み・腫れがある時の応急処置(RICE処置)と受診の目安
膝が熱を持つ、赤くなる、腫れている——こうした急性の炎症サインがあるときは、まずRICE処置(安静・冷却・圧迫・挙上)が基本の考え方になります。熱感があるうちは、温めるより冷やす方が向いており、湿布も温感タイプではなく冷感タイプを選ぶとよいでしょう。冷やして安静にしても症状が続く、強い腫れがあるといった場合は、受診をご検討ください。
「膝に水が溜まる(関節液の過剰分泌)」症状と見分け方
膝のお皿の周りがブヨブヨする、曲げ伸ばしが窮屈で正座がしにくい。そんな感覚は「膝に水が溜まっている」サインのことがあります。これは関節の中で炎症が起き、関節液が過剰に分泌されている状態です。水そのものよりも、その裏にある炎症の原因を確かめることが大切なので、繰り返す場合は一度診てもらうと安心です。
50代女性に多い加齢による軟骨のすり減りと日常生活への影響
50代以降の女性は、筋力の低下やホルモンバランスの変化などが重なり、膝の軟骨がすり減りやすい時期といわれています。「朝の動き始めや階段の昇り降りで痛む」といった初期のサインは見逃されがちですが、早めに気づいて対応することが、お仕事やお孫さんとの時間を続けることにつながります。立ち仕事を頑張る方こそ、小さな変化を大切にしてくださいね。
えさき整形外科リウマチ科での検査の流れと手術をしない「保存療法」
「受診したら大がかりな治療をすすめられるのでは」という不安の声を、よくいただきます。ここでは、当院での検査や治療の流れをご紹介しましょう。
湿布は貼ったままで大丈夫?お薬手帳の持参など初診時のマナーと準備
受診の際は、診察の直前に湿布を剥がしておいていただくと、皮膚の状態や膝の様子を確認しやすくなります。あわせて、現在使っている市販薬のパッケージやお薬手帳をお持ちいただければ、成分の重複を避けたお薬の調整がしやすくなります。「いつから」「どんな時に」痛むかをメモしておくと、初診がよりスムーズに進みます。
レントゲンとエコー(超音波)を組み合わせた丁寧な画像診断
骨の変形やすき間の状態を確認するレントゲンに加え、当院ではエコー(超音波診断装置)で靭帯や炎症の様子、水が溜まっているかどうかをその場でリアルタイムに確認しています。放射線を使わないエコーは、負担が少なく繰り返し観察しやすいのも特徴です。複数の視点から、膝の状態を丁寧に把握していきます。
仕事を休みたくない方へ:リハビリと物理療法(衝撃波・レーザー等)の提案
当院では、手術を前提とせず、働きながら通える保存療法を大切にしています。ウォーターベッドや牽引器、低周波・超音波治療器、レーザー、集束型衝撃波といった豊富な物理療法の機器をそろえ、理学療法士による一人ひとりに合わせたリハビリと組み合わせてご提案します。パートのシフトに合わせた通院についても、遠慮なくご相談ください。
立ち仕事を続けるあなたへ!自宅や職場でできる膝痛予防のセルフケア
治療と並行したセルフケアも、膝の負担を減らす大切な習慣です。無理のない範囲で取り入れてみてください。
太ももの筋肉(大腿四頭筋)を鍛えて膝関節を支える簡単ストレッチ
膝を支える要となるのが、太ももの前側の筋肉、大腿四頭筋です。椅子に座ったまま片脚をゆっくり水平に伸ばし、5秒キープして下ろす。この運動なら、家事の合間や休憩中でも取り組みやすいでしょう。痛みが出ない範囲で少しずつ続けることがポイントです。
立ち仕事中の姿勢の工夫と、膝への衝撃を和らげる靴選びのポイント
レジ打ちなど長時間の立ち仕事では、片脚に体重をかけ続けず、両脚に均等に乗せる姿勢を意識しましょう。クッション性のある靴やインソールを選べば、膝への衝撃をやわらげる助けになります。小さな工夫の積み重ねが、膝を長く支えてくれますよ。
よくある質問
Q. 膝の痛みはいつ受診したほうがいいですか?
A. 熱感や赤み、強い腫れがある場合や、市販薬を使ってもおおむね2週間で改善しない場合は、受診を検討する目安です。痛みが繰り返す、だんだん強くなるといったときも一度ご相談ください。
Q. 膝の炎症には湿布を貼ったほうがいいですか?
A. 熱を持って腫れている急性期には、冷感タイプの湿布で冷やしながら安静にする方法が一つの目安です。ただし湿布は炎症を一時的に抑えるものなので、症状が続く場合は原因の確認が大切です。
Q. 膝の痛みがどのくらい続いたら病院に行くべきですか?
A. 市販の湿布や痛み止めを使い始めてから2週間ほど経っても改善しない、または悪化する場合は、自己判断を続けず整形外科の受診を検討しましょう。
Q. 膝に湿布はいつ貼ると効果的ですか?
A. 熱感や腫れが気になるときに冷感タイプを、慢性的なこわばりには温感タイプを選ぶのが一般的な考え方です。皮膚のかぶれや、日光に当たると起こる光線過敏症などの副作用にも注意し、異常があれば使用を中止してください。
Q. お風呂に入ってもよいですか?サポーターは使うべきですか?
A. 急性の腫れや熱感が強いときは、長湯を控えると安心です。サポーターは膝を支える助けになりますが、状態によって向き不向きがあるため、使い方は診察時にご相談ください。

医師
えさき整形外科リウマチ科
院長
向藤原 由花
名古屋市立大学医学部卒業名古屋市立大学整形外科入局
名古屋市立東市民病院(現東部医療センター)整形外科
名鉄病院整形外科
春日井市民病院整形外科勤務
1995年
名古屋市立大学整形外科
1999年
JA愛知厚生連海南病院整形外科
リウマチ関節外科部長兼リハビリテーション科代表部長
2017年
医療法人紫雪会江崎整形外科院長
日本整形外科学会専門医
日本リウマチ学会専門医
医学博士
【所属学会】
日本整形外科学会
日本リウマチ学会
JOSKAS(日本関節鏡・膝・スポーツ学会)
日本人工関節学会
日本股関節学会
骨折治療学会
中部整形外科災害外科学会
日本運動器学会
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